【大紀元日本3月2日】タイは世界で最も十代の妊娠率が高い国である。ユニセフ(国連児童基金)によると妊婦の14%が十代で、毎年12万人がおもわぬ妊娠で問題を抱えているという。タイ政府組織である経済社会開発局は最近、国内でも普及する世界最大のインターネット交流サイト「facebook(フェイスブック)」が十代をはじめ若年層の妊娠を引き起こす原因になりうると、問題性を指摘した。
当局は、一部の若者がビデオや画像、メッセージで相手を誘惑するためにサイトを利用しており、若年層の妊娠問題についてfacebookの利用に責任がないとはいえない、と述べている。
タイでのfacebook利用者は18歳から24歳の若年層と最も多く、全体の4割を占める。2月14日のバレンタインデーには、この日に処女を捨てよう等といったサイト上での呼びかけが若者の間で見られた。
しかしネット上では、教育機関の避妊に関する指導と教育不足を指摘する声も少なくない。「facebookを禁止することは簡単だが、これだけで非道徳行為による問題を解決できない」とブロガーのSaksith Saiyasombut氏は述べる。
タイは違法中絶手術の件数も多い。タイの衛生局によると毎年少なくとも30万人が不法な手段で中絶手術を行っているという。2010年11月には首都バンコク中心部の仏教寺院に、違法中絶クリニックから持ち込まれたと見られる袋詰めにされた500にも上る胎児の遺体が発見された。
(翻訳編集・佐渡 道世)