香港次期トップ、当選翌日に中国政府訪問 各界から危惧の声

2012/03/27 更新: 2012/03/27

【大紀元日本3月27日】香港のトップである次期行政長官に当選した梁振英氏は、当選の翌日26日、中国政府駐香港代表機関「中聨弁」を早々に訪問したため、香港各界から非難されている。

今回の長官選挙に立候補した3人のうち、もう一人の候補・唐英年氏も梁振英氏とともに、中国政府との繋がりが強く、れっきとした親中派として知られている。

一方、行政長官を投票で選ぶ選挙委員会は、大手企業のトップや各分野の専門家、「親中派」メンバー1200人から構成されている。今回の選挙をめぐって、選挙前から、中国政府は委員らに対して、梁振英氏への支持を働きかける明らかな裏工作が行われた。

26日、同氏は現職の曾蔭権・長官と約30分会談した後、中聨弁を訪れて、約1時間半以上留まった。

後に同氏は記者に対して、中聨弁を訪問した目的の一つは、北京市で長官の任命を受ける事項について、相談を行ったと説明した。

香港の工党や、民主党、自由党などの民主党派の複数の議員は相次ぎ同氏のこの行動を非難した。「一国両制」の政治制度に悪影響をもたらし、香港の政治への中国政府の干渉が一層強まるとの見方が大半である。

また、同氏を中国政府の工作員と揶揄し、「中国政府による裏での選挙支援に感謝の意を表するためか」との見解も少なくない。

香港城市大学政治学部の鄭宇碩・教授はこの件について分析を行った。「通常、長官当選直後の動きは最も意味深いのである。現職の曾蔭権・長官であれ、その前任の董建華・前長官であれ、皆市民の支持を得るために一定のパフォーマンスを行った。しかし梁振英氏が当選早々、公然と中聯弁を訪問したことは、その政治イメージを完全に壊した。市民からの反発はますます強まるであろう」

一方、同日、民間政治団体「街工」の関係者10数人が、公営住宅の家賃などの問題について、同氏に陳情を試みたが、同氏は対応しなかった。「街工」関係者は、「長官選挙のときに、彼がアピールしていた『親民』のイメージは、ただの選挙対策であった」と非難した。

香港では4月1日、選挙委員会による長官選挙の政治制度に抗議するデモが予定されている。

梁振英氏は7月1日に長官に就任、その任期は5年。

中国政府は、2017年から市民投票により長官を選ぶ普通選挙を約束したが、その詳細はまだ一切決まっていない。「香港への政治的支配を強めるためのルールを設けるであろう」との見方も根強い。 

(記者・李真、翻訳編集・叶子)
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