【大紀元日本5月14日】温首相は、最近行われた中共政治局拡大会議において政治局常務委員の周永康政法委書記と直接対決したと、大紀元は11日に報道した。しかし、温首相と周氏との直接対決は、会議で起きた一出来事であったと北京からの最新情報が伝えている。また、胡錦濤総書記の巧みな「会議総括」により、やむをえず周氏は調査を受けることになったという。
北京の情報筋によると、会議中、温首相と周氏が激論しあい、一部の会議参加者が温首相を支持し、ごく少人数が周氏を支持した。会議延長後も結論は得られなかったという。
会議開会前、中共指導部内ではある公文書により激震が走っていた。河北省泊頭市富鎮周屯村在住の法輪功修練者・王小東氏が当局の法輪功迫害政策により逮捕され迫害を受けている。村の300戸の村民は、逮捕された王氏の釈放を求める文書に署名・捺印(拇印)、それに村の公印までも捺印し公文書として政府に提出した。この事例は、当局の法輪功修練者への迫害政策が、中国民衆と対立関係にあることが浮き彫りにされたものと思われ、この文書を読んだ常務委員たちはみな「驚愕していた」という。
会議中、胡錦濤総書記は他の委員たちの発言を聞くだけで、沈黙し、立場を示さずにいた。
会議の中で賀国強中央紀律検査委員会書記が、「目下、党内外で周氏を調査すべきとの声が高まっているが、わたしは周氏が潔白だと信じている」と述べた。しかし、こう述べた後、賀氏は直ちに、もし周氏に対する調査を実施しないと「中共に対しても中央に対しても、今後の仕事の展開にあたり、かなりの抵抗に遭い、不利になりかねず、安心はできない」とも言及した。
賀氏の話を受け、沈黙を守っていた胡錦濤総書記は、賀氏の意見に賛同し、さらには周氏への調査は「公正にして公開しない」という原則の下で行うべきと指示した。
会議の参加者は、これで周氏に対する胡錦涛と温家宝の戦略は「温いお湯でカエルを茹でる」もの、すなわちおもむろに死なせる戦略を取ったものと実感したという。