【大紀元日本5月21日】米ハワイ大学に勤務していた環境保護専門家・董良杰氏は17日、ミニブログ微博で「中国は避妊薬の最大の消費国として、人間が服用するだけではなく、水産養殖にも使用されている」と指摘した。また、魚介類などへの投入で水道水の水源が汚染され、「避妊薬のホルモン成分は残留性が高く、通常の水処理技術での除去は不可能だ。避妊薬で汚染された水道水の摂取により、人体に有害物質が蓄積すると、人体に悪影響をもたらす」と話した。
董氏は2月、「環境科学学報」で「環境ホルモンの中国水源に対する汚染の調査と評価」と題する論文を発表した。論文によると、「中国の主な6つの水系の23ケ所の水源を調査したところ、あらゆるサンプルから環境ホルモンが検出された」とし、なかでも長江デルタが最も汚染度が高いという。また、アメリカ、ドイツ、韓国などの6ケ国と比べると、中国は環境ホルモンでの汚染度が一番高いことが明かされた。
中国の水産養殖業が、魚など水産物の体重を増やすため、ビタミンC、化学飼料或いは避妊薬(エストロゲンなどのホルモン)を与えているニュースは2009年頃にも報道されており、水産養殖業での避妊薬の使用は公然の秘密とされている。
このニュースはネットで大きな反響を呼び、「すごい!水を飲めば、避妊できる!」、「だから、不妊の人が増えている」などの書き込みが相次いだ。一方、専門家は「水中の環境ホルモンは微量で健康に差し支えない」と説明している。
環境ホルモンが人体に長く残留すると、生殖機能や遺伝子に異常をきたす恐れがある。元中国計画生育委員会副主任・呉景春によると、大陸の不妊症の患者数は毎年増え続けており2011年末までに5000万人にのぼったという。
(翻訳編集・王知理)