【大紀元日本7月4日】3日、北京市共産党委員会の次期人事が発表された。江沢民派のメンバーで現職トップの劉淇党委書記が退任し、胡錦濤国家主席に近いとされる郭金龍氏(65歳、副書記)が後任人事に充てられた。
北京市トップは中央政治局委員にも選出されるなど、地方指導者の中で最も重要なポストのため、その行方が注目されていた。トップ人事の調整が難航したため、予定より一ヶ月遅れの発表となった。
同ポストをめぐり各派は激しい駆け引きを繰り広げ、一時期、劉氏の続投や胡春華内モンゴル自治区トップの就任も噂されたが、胡錦濤派が最終的にこの戦いを制した。同市トップは1997年から江沢民派が務めており、劉氏は10年間同ポストに就いていた。
政局に激震を走らせた重慶事件をきっかけに、江沢民派メンバーが相次ぎ失脚し、そして江沢民派の牙城とも言われる北京市トップの座もついに胡錦濤派に明け渡すことになった。今回の人事で江沢民派勢力は大幅な衰退を避けられない。
一方、郭金龍氏は同日午後開かれた市党委員会会議で、「中央指導部の指示が北京市で円滑に執行されるよう」と強調した。これまで胡錦濤主席が率いる指導部に逆らってきた劉淇氏への当てつけとの見方がある。
郭金龍氏は胡錦濤氏の後任として、チベット自治区のトップを務めていた
(記者・金晴、翻訳編集・叶子)