【大紀元日本7月9日】5月末の香港メディアの報道によると、今秋開催される予定の18大後に、胡錦濤総書記と温家宝首相が引退せずに「党を監督する」役割を果たす職につく可能性がきわめて高い。但し、2人がいかなる形式でその任務にあたるかは、なお未定だという。
香港メディアは、北京からの情報を引用し、胡錦濤総書記と温家宝首相が18大後に引退せず、「党を監督する」可能性が高いと報道した。すなわち、18大において、習近平次期総書記の提案により、廃止した「中顧委」(中共中央顧問委員会の略称。この組織は、_deng_小平の提案により、「若年の指導者たちを扶助する」という名義で、1982年に立ち上げられたものであったが、実際は長老たちが党中央を監督するものである)が復活され、胡錦濤は中顧委の主任を、温家宝が副主任を務め、それと同時に、胡錦濤総書記は、中央軍事委員会主席も兼任するという。
新刊の香港誌『前哨』によると、「中顧委」制度の復活を提案したのは、もと上海派の首席知恵袋で今は胡錦濤の知恵袋の一人とされる王滬寧氏で、「中央軍事委員会主席兼任」を提案したのは、胡錦濤の首席知恵袋とされる令計划氏だという。
王氏の提案は、元上海派の知恵袋であっただけに、上海派から揶揄されている。王氏は、次期政治局入りを狙っているが、上海派枠が限られているため、独断で胡錦濤に秋波を送ったものと言われている。
一方、王氏は、反対派対策として、提案は主任の胡錦濤だけでなく、温家宝が副主任に就くという周到なものにした。
元上海派の知恵袋であった王氏は現在、中央書記処の書記、中央政策研究室主任を兼任し、いわば中共政治の設計者であり献言者でもある。彼は、かつて江沢民のために「三つの代表理論」を提案した。胡錦濤についてからは「科学的発展観」理論を提案し、それにより胡錦濤からの信頼を得たという。
消息筋によると、王氏は18大後に外交部門に転職するというが、彼の提案が実るか否か、彼の未来がどうなるかは、中国政治の動向を占う新しい指標として注目されている。