【大紀元日本7月16日】近年、中国の大学受験者数が大幅に減少している。その諸原因の一つとされている海外留学希望者数が異常なほど上昇し、それも高校3年生から高校1年生へと低学年化している。国内の大学には進学せず留学を希望する者の中で、中共高官の子弟が大多数を占めており、その数の多さは極めて目立っている。
すなわち、多くの中共高官は、いよいよ沈没寸前の中共という名の船を捨て、自身やファミリーの退路作りを加速させている。
香港誌『開放』7月号によると、今年の大学入試受験者数は900万人で、140万人も減少した。一方、海外の大学へ留学するために受験する学生が急増、しかも従来の高校卒業後からの留学が高校1年生からの留学へと低学年化している。
「海外逃亡族」と呼ばれるこれら留学生の中で、成績優秀者、官員と裕福層の子弟がその主力となっている。たとえば、上海の四大名門進学校の留学率は50%を超えているという。現在、毎年の留学生数は約30万人、年増加率も約20%と高率だ。
米国の関係部門の調査によると、米国への移民意欲がある人数はおよそ1億5千万人、その内、中国人が2千2百万人を占め、トップの位置にある。
一方5月27日に中国政府が発表した統計によると、一日平均約50人の外国亡命未遂者がおり、その中で、国営企業と金融機関の管理者がもっとも多く、彼らは膨大な資金を留学以外の方法で海外に移動しようとしている。
香港誌『動向』5月号によると、中共は、中央委員の家族の海外居住について極秘に調査を行った。その結果、3月31日現在、現職の中共中央委員、中央委員候補、中央紀律検査委員の家族が自由社会に居住している状況は以下のとおりである。
187人の中央委員の家族がなんらかの形で海外に居住している割合は、委員全体の91%を占める。142人の中央委員候補の家族がなんらかの形で海外に居住している割合は、委員全体の85%を占める。113名の中央規律検査委員会委員の家族がなんらかの形で海外に居住している割合は、委員全体の88%を占める。
現に、元紀律検査委員会呉官正書記の孫たち、元政治協商会議賈慶林主席の孫、現外交部楊潔箎部長の娘、元重慶市薄煕来書記の息子、元中国開発銀行陳銀行長の娘、習近平国家副主席の娘などはみな米国に留学し、居住しているという。
_deng_小平の息子_deng_質方氏とその息子、元劉少奇国家主席の娘、江沢民の孫、中共長老級の陳雲の息子、劉華清の娘、宋任窮の娘、張万年の息子など、みな米国の国籍を取得したか、米国に定住している。
米国の統計によると、中共の部級(日本の省に相当する)以上の官員(退官者を含む)の子弟の中で、74.5%が米国のグリーンカードを所持、または米国の国籍を取得しており、孫世帯の中で、米国の身分を有するものは91%にも達している。
要するに、内部事情を一般の国民より熟知している中共の高官たちは中共の崩壊に備え、財産と人員の逃げ道を、留学、定住権取得、国籍取得などの手段で作っており、かつ次第にその勢いを増している。