【大紀元日本8月11日】北京大学社会科学調査センターが作成した「中国民生発展報告2012」が6日、発表された。2011年中国全土の家庭の平均総支出額は3.8万元(約47万円)で2010年より5710元(約7万円)増加している。
増加分の5710元のうち、食品に対する支出増加が約4割の2287元を占めている。一方、2011年の住宅と寄贈による支出は減少している。食品価格の高騰や不動産市場の低迷、赤十字の不祥事などが数字に表れた模様だ。
また、2011年の全国の家庭の持ち家率は84.7%。42%が平屋で、前年度に比べ8.5%減少している。また、全国の家庭の平均住宅面積は116.4平米で、一人当たり36.0平米だという。これについては、広大な農村部の住居と都市部の住居の平均では実態が分からないとの書き込みがネット上で溢れている。
さらに調査データから、全国75.2%の既婚成人が両親と同居していない。家庭の世代構成では、2世代同居がもっとも多く、4世代同居はわずか1.9%であった。
教育支出 都市と農村部で格差大
全国の家庭支出中、子供の教育費の平均額は1803.9元(2.2万円)。さらに詳しく分類すると、都市家庭の教育費支出は3458.2元(4.2万円)で、農村部では1367.8元(1.7万円)であることが調査により明らかになった。
また、就学児童の平日の学校での学習時間は6時間、休日の学校での学習時間も3.4時間に上っている。6歳から9歳の児童にもっとも人気の習い事は習字と絵画で、10歳から12歳は楽器類、13歳から15歳は外国語となっている。
また、今回の調査で新たにできたソーシャルネットワークについての調査では、QQチャットルームがさまざまな年齢層、さまざまな地区の青少年の間で広がり、使用率が90%を超えている。ソーシャルネットとE-mailは青少年がもっともよく使用するコミュニケーション手段となっている。
子供の病気 病院に行かない家庭4割
報告の中では子供の病気に対する対処方法も発表されている。全国で36.8%の家庭の親が子供を医者に診せず、自分で薬をもとめて与えていることが明らかになった。その中で、都市部の親の方が農村部の親よりものこの傾向が強く10数%高いという。
このような状況が現れる原因は都市部の医療コストが高いこと以外、病院での診察時間の長さのほか、親の知識も大きな理由となっているそうだ。全国では60.7%の児童が社会医療保険を受け、商業医療保険の子供のカバー率は17.7%にとどまっている。