イギリス人ビジネスマン・ヘイウッドは、かつて英国でも暴漢に追われた経験も持つ。(大紀元、合成写真)
【大紀元日本8月13日】薄煕来の妻・谷開来に毒殺されたイギリス人ビジネスマン、ニール・ヘイウッドは英国でも暴漢に狙われていた。元ボディーガード、レット氏の証言として、英紙『デイリーミラー』が伝えた。
レット氏の証言によると、2001年、谷開来、薄瓜瓜(薄煕来と谷開来の息子)とヘイウッドがイギリスのボーンマスに住んでいた頃、中国からやって来た3人の殺し屋と思われる暴漢が現れた。三人は武術に堪能で、たくましい体格であった。彼らはヘイウッド氏らが住んでいた建物に入ろうとして、ボディーガードのレット氏と格闘した。3人はレットに撃退され、負傷して逃げ帰ったという。
レット氏によると、谷開来とヘイウッドは恐れながら格闘の一部始終を建物内から見守っていた。不思議なことに、この暗殺事件発生以降、ヘイウッドと谷開来との関係はより親しくなり、絶えず外出し密会していたという。
1990年代から、ヘイウッドは薄煕来家族の親友となり、彼は薄煕来の息子を英国に留学させ、なおかつ彼の保証人になっていた。
大紀元(中国語版)の独自情報によると、谷開来は法輪功学習者の臓器狩りの首謀者であり、彼女と薄煕来の指示により、大連はもっとも早く法輪功学習者の臓器狩りの実行場所となった。谷開来は、法輪功学習者の臓器を売買するのみならず、その死体をも販売していたという。そして、親友のヘイウッドはそのビジネスにも関わり、その莫大な利益を谷開来の依頼により海外で資金洗浄(マネーロンダリング)していた。
しかし、事情は急変した。2008年、薄煕来は海外各所で法輪功学習者から告訴され、オーストラリアの裁判所から有罪判決を言い渡された。その後、温家宝首相と呉儀元対外経済貿易委員会主任との連携により、薄煕来は重慶市に転属された。それと同時に、中紀委も薄煕来と谷開来の遼寧省時代の汚職問題および法輪学習者の臓器狩り問題を調査しはじめた。
中紀委の調査などにより、谷開来は身近な人物に情報漏洩者がいるのではないかと疑心暗鬼になり、身の回りの者を疑い始めた。ヘイウッドはかつて友人にこう打ち明けた。谷開来は、身近な者たちに薄煕来に忠誠心を示すために配偶者と離婚するよう要求した。ヘイウッドも同様に、中国人の妻(王露露)との離婚を迫られたが、それを拒んだ。以降、ヘイウッドへの疑いはますます深まっていった。彼は妻を連れ中国から逃れようとしたが、できなかったという。
ヘイウッドが毒殺される1カ月前の2011年10月、中紀委は王立軍を調査しはじめた。薄煕来から切り捨てられた王立軍は、ヘイウッドと同じ運命を辿るまいとして、米駐成都領事館に政治亡命を求めた。これにより薄煕来と周永康の政変や、ヘイウッドが毒殺されたこと、そして法輪功学習者が臓器狩りにあい、その死体が人体標本に作られ売買されたことが明らかになった。今まさに、前代未聞の大犯罪が暴露され裁きの序幕が開かれた。