食糧生産地で大規模な害虫被害 「10年ぶりの被害」=中国華北・東北

2012/08/16 更新: 2012/08/16

【大紀元日本8月16日】

華北・東北などの食糧の主要生産地区で大規模な害虫被害が発生(ネット写真)

最近、中国の華北、東北などの食糧主要生産区の一部の地域で大規模な害虫による被害が発生しており、トウモロコシや稲穂などがヨトウムシに食い尽くされ、収穫が絶望的な状態になっている。同時に農薬の価格が高騰、旧式な農薬噴霧による中毒死の増加などが伝えられている。政府農業部職員は今回の害虫被害を、発生面積が広く広範囲に及ぶ約10年ぶりの被害であるとコメントしている。

被害に苦しむ農民はネット上で、「東北で1億2千万畝(1畝は6.667アール)のトウモロコシ畑がヨトウムシの被害を受け、ほぼ全滅した。東北三省の農民は旧式な農薬噴霧を行ったため多くの人が中毒死している。政府は被害状況を隠ぺいしている。被害は拡大し続けている。急ぎ政府による飛行機からの農薬噴霧を求む」と呼びかけ続けている。

吉林省長春市の長嶺県や農安県などはこのような害虫被害地である。農安県住民の唐さんは本紙記者に対し、自分は40歳になるが、これほどの被害は見たことがないと話す。他の村の人々もトウモロコシの収穫が全く望めないと嘆いている。

被害は稲穂にも及んでいる。吉林省德恵市橋頭村の村民によると、ここ数日、虫が驚くほど多く、今は稲穂の花粉が飛ぶ時期だが、この花が食べられてしまったら受粉ができず、稲が実を結ばないと心配している。

害虫被害に遭っている農民たちは自分たちで田畑に農薬を撒いている。毒性が強いため、トウモロコシ畑に入る人は必ず防毒マスクをかぶり、また、長時間の作業もできないという。農薬噴霧により中毒死する人も増えていると農安県の唐さんは訴えた。

それに追い討ちをかけているのは農薬価格の高騰だ。さらに、農薬散布に使用している散布車も数千元から2万元以上にまで高騰している。中毒すれば医療費もかかり、農民たちは挟み撃ちにされているという。

中国当局が提供したデータ(農作物重大病虫測報網の公開数字)によると、8月上旬、内モンゴル、河北、北京、天津、山西などではヨトウムシが爆発的に発生し、トウモロコシ、穀類、稲などの農作物の脅威となっている。

ヨトウムシはヨトウガの幼虫で年2回、地域によっては3回発生し、孵化した幼虫は群生して食物に被害を加える。非常に広食性で、中国では麦、稲、粟、トウモロコシ、綿花豆類、野菜など16科100種類以上の植物が挙げられる。

(記者・方暁/翻訳編集・坂本)
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