【大紀元日本8月17日】最近、豪州で販売されている中国製乗用車の部品にアスベスト(石綿)が使用されていることが判明しリコールが出された。
リコールとなったのは輸入代理店のAteco社が販売するグレートウォール(長城)社とチェリー(奇瑞)社の自動車で、エンジンとエキゾーストのガスケットに石綿が使用されていた。リコール台数はそれぞれ2万1500台と2250台と予想されている。
石綿は以前、一部の自動車のブレーキやガスケットのような部品に使用されていたが、03年以降、使用が禁止され、現在は旧型車の部品にのみ残っている。
Ateco社は長城と奇瑞との契約時、2社の車両が豪州の法律に符合し石綿は含まれていないとの書面保証を交わしていたと公表している。同社は2社が使用するガスケットに石綿が含まれていることに気づき2社に知らせたが、2社は生産過程において石綿を使用していないと再度保証した。しかし、後になり各車両に多いものは8枚以上の石綿を使用したガスケットが使用されていることが判明した。
同社は今、2社に生産停止を求め、関連部品の交換を要求している。
長城と奇瑞はそれぞれ2009年と2010年に豪州での販売を開始し、各自動車の車種の中で最も安く提供されている。
中国製自動車は廉価なことから豪州では人気がある。今年、豪州で売り出された50以上の車種の中、長城の自動車は17位に食い込んでいる。
だが、今回のリコールは中国の自動車メーカーの信用にダメージを与えているようだ。中国製自動車はユーザー保護が欠如しているとの批判が上がっている。同時に自動車の供給チェーンに問題があるとも指摘されている。
(翻訳編集・坂本)