【大紀元日本9月1日】
高智晟弁護士と家族(大紀元)
北京の弁護士2人が、監禁中の中国で著名な人権弁護士・高智晟氏に面会するため、新疆ウイグル自治区の沙雅監獄を訪れたが刑務所は面会を許可しなかった。不許可として挙げられた3点の理由について、高氏の妻・耿和さんは、「まったくのでたらめである」と非難した。
沙雅監獄は同自治区のタクラマカン砂漠沿いの沙雅県にあり、北京から3800キロ以上離れている。8月27日、高氏の兄・智義氏の委任状を持ち面会を試みた北京の弁護士黎雄兵さんと李蘇濱さんは門前払いを受けた。沙雅監獄が出した面会拒否の理由は▼高氏本人の委任状しか受け付けない▼高氏本人も弁護士だから、代理弁護士は必要ない▼高氏は家族と弁護士に会いたくない、という。
妻の耿さんはラジオ自由アジア(RFA)の取材に対し、この3つの理由はいずれも荒唐無稽で「まったくのでたらめである」と非難した。
今年48歳の高智晟氏は、社会的弱者から無料で弁護を引き受け、正義を追求することで中国全土に知られている。中国当局に弾圧されている法輪功について、2005年から3回にわたり最高指導部に公開嘆願書を提出し、弾圧の違法性と残虐性を訴え、停止を求めた。それに対し中国当局は、同弁護士の法律事務所を強制閉鎖し、2006年12月22日には「国家政権転覆扇動罪」で、高智晟氏に有期懲役3年、執行猶予5年の判決を下した。以降、高智晟氏は幾度も秘密裏に逮捕され、所在不明になり、拷問を受けていた。家族も長期的監視下に置かれていた。
2009年3月、耿さんは友人の支援を受け、2人の子どもを連れて中国から脱出した。3人はいま米国政府に難民として保護されている。
耿さんは「私は熟睡した日がない。夫が様々な拷問を受けている悪夢をよくみる」「もしできるならば、夫の傍に戻りたい。毎日監獄に会いに行きたい。これはいまの私の心情です」と語った。