習近平氏とクリントン氏の会談中止に諸説浮上

2012/09/07 更新: 2012/09/07

習近平・副主席(ネット写真)

【大紀元日本9月7日】中国の習近平・副主席は5日、予定されていたクリントン米国務長官や、シンガポールのリー・シェンロン(李顕龍)首相、ロシア代表団などの要人会談を直前に取りやめた。中国外務省の洪磊・副報道局長はこの日の定例記者会見で、「日程調整の都合」と説明した。

一方、ウォール・ストリート・ジャーナル紙は米国務省の幹部からの情報として、会談中止の理由は習氏の「背中の負傷」と報じた。また一部の情報では、習氏は日課の水泳時に背中を痛め、高官病院である北京301医院に入院したとも伝えられている。

さらに、会談中止の理由は、前日に行われたクリントン氏と楊潔チ外相との会談でクリントン氏は終始、従来の立場を主張し、「異常なほどの強い姿勢」を見せたからだとシンガポール紙・聯合早報は中国筋の話を伝えた。「米側の一定のメンツを保つため、同日の他の活動も中止にした」としている。

各種の憶測が飛ぶ背景には、中国はこれまで指導者の病気や体の不調を国家機密扱いにしてきた慣例がある。指導者が亡くなる前、ひいては、亡くなってからもしばらく、公表しないことが多い。「背中の負傷」は中国人にとっても見慣れない言葉だと、ドイツ国営放送ドイチェ・ベレは指摘した。

中国のネットユーザーの分析はいっそう「奥深い」。中国語の中では、裏をかかれるという意味を表すには背後から刺されるとの表現を使うため、「背中の負傷」は、習氏が権力闘争において思いがけない一撃を受けたのではとの憶測もユーザーらの間で広がっている。

会談中止となった5日の翌日、中国外務省は習氏が10日にデンマークのシュミット首相と会談する日程を発表した。なお、習氏が最後に公で姿を見せたのは、1日の中央党校(共産党幹部養成学校)の始業式だった。

一方、習氏の会談中止に関するニュースの読者コメントの欄が閉鎖されている。ミニブログ最大手の新浪微博では、「習近平」「習副主席」「背部負傷」などのキーワードがブロックされている。 

 (翻訳・叶子、編集・張凛音)
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