【大紀元日本9月20日】医療費の個人負担の高さが原因で、中国ではここ数年、医師などの医療関係者が暴力や脅迫などを受ける事件が増えており、殺害されるケースも出ている。2010年一年間で1万7243件の類似事件が起きている。16日の英BBC(中国語版)が報じた。
病院での暴力事件の増加は社会の不穏要素の一つと見る当局は当面、公共医療システムの改革を急務としている。
7月、当局は医療費用の削減措置として、公立病院が現在行っている、薬の購入価格に15%上乗せする制度を廃止し、1950年代に行われた公立病院に対しての資金補助を回復させた。
現在、上乗せ廃止令は全国300か所の県級病院で実施されている。しかし患者組織と専門家らは、この方法を全国で実施しても医療費用を大幅に減らすことはできないと見ている。その理由は、病院よりも薬品問屋がより利益を得ているからだ。薬価は中間の流通ルートですでに1.4倍、時には7倍に引き上げられている。流通における薬価の跳ね上がりを解決することこそ、医療費の個人負担の抜本的削減につながると患者組織と専門家らは指摘している。
(翻訳編集・坂本)