米シスコ社が中国大手通信ZTEと販売提携を解消

2012/10/10 更新: 2012/10/10

【大紀元日本10月10日】中国2番手の通信機器メーカー中興通訊(ZTE)が、制裁対象となっているイランに米国製のコンピューター設備等を販売した問題で、米シスコ社はこのたび、同社との販売提携を解消した。

ロイター通信は3月と4月に、深圳市に本社を置くZTEが、イラン最大手通信会社に米シスコ社と他の米国会社が生産した製品を販売したことを報道。これを受け、シスコ社は自主調査を行ったところ販売事実が判明、ZTEとの取引解消を決断した。

ZTEの広報担当者は8日、取引解消について「強く懸念を示している。ZTEは積極的に米国政府の対イラン調査に協力しており、この問題は適切に対処されると信じている」と述べた。

シスコ社の内部調査に加え、米国商務省及び議会委員会などが調査を始め、FBIも捜査に乗り出した。

米テキサス州ZTE支社の法律顧問Ashley Kyle Yablonは、 「ロイターがイランへの製品売買を報道した後、ZTEは関連書類を消去するなどの証拠隠滅を図った。」とロイターに話している。

米下院情報委員会はZTEと中国のもう1つの大手通信機器会社・華為会社が米国の安全保障上の脅威となっている事を報告した。米会社はなるべく中国の最大手である華為およびZTEとの取引を避け、米政府は政府内のコンピュータシステムで両社が生産した部品の使用を禁止、両社の米国での取引活動を停止するべきだと報告書にまとめた。またこの他、移民法違法、贈収賄、汚職、産業スパイ等の違法行為もみられるという。「ほぼ一年調査した後、出した結論」と調査の信頼性を委員会は強調した。

華為は世界で2番目、中国最大の通信機器メーカーで、世界140か国でビジネスを持っており、ZTEは世界で4番目に大きい携帯電話部品製造メーカー。

いくつかの米国会議員は、中国製造の機器部品に移植しているソフトウェアにより、中国当局が秘密通信の内容を傍受、情報収集、国家有事にネットワークを切断できる可能性があると警告した。

 (翻訳編集・池葉 笑子)
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