【大紀元日本10月18日】中国共産党の第18回共産党大会(18大)を目前に控え、政府系メディアは政治腐敗撤廃とその実績を自負する記事を連日掲載している。しかし、汚職や職務怠慢などの党の規律違反で法的処分を受けた党員の数は3%ほどであることが明らかになった。
新華社は8日、党中央規律検査委員会(中紀委)の責任者・賀国強氏が北京の汚職対策会議の席で、2007年11月~2012年6月までに、党規違反などで66万人以上の党員を処分したと発表。このうち2万4000人以上が刑事処分のため司法機関に送られたと述べた。
また、華僑向け通信社「中国新聞社」は15日、同期間、全国規律検査機関に提供された告発情報は約660万件以上に上ったと伝え、66万8000人余りに党・行政規律処分を科したと明らかにした。しかし、刑事処分された党員、2万4000人については言及しなかった。
中国国内問題に詳しい北京理工大学教授の胡星斗氏は、大部分の腐敗官員が法で裁かれないのは、中共党内と政府内の権力網と関係しているからと指摘する。「犯罪でも権力網で守られ、刑事訴追から免れることができる。案件に対し1パーセント未満の腐敗党員しか処罰されていない。村役人などの下層幹部でも、汚職金銭の額は驚くほど大きいが、上役に守られ、何の裁きも受けていない。たとえ告発しても処罰されず、党と政府の軽い規律処分だけだ」と同氏は付け加えた。
(翻訳編集・池葉 笑子)