【大紀元日本10月29日】製造業が集中する広東省では、第3四半期に約7万人が失業している。浙江省温州市でも約6割の製造業を営む企業が倒産の危機に瀕している。
広東省統計局がこのほど発表したデータによると、第3四半期は前期に比べ、10業界が増員し、9業界が減員した。その中でも製造業の減員が最も多く、従業者の1.3%に当たる6.91万人が削減されている。
広東省と同じ状況に陥っているのは浙江省温州市だ。国内紙・中国企業報の23日の報道によれば、温州市製造業の6割が倒産に瀕している。専門家は、「低付加価値・低価格」を特徴とした中国の伝統的製造業の基地・温州では、企業の構造転換を支援する政策が欠如しているため、特に中小企業の経営が難しいと指摘した。
製造業の中でも、造船業と太陽光発電産業の低迷が目立っている。中国商報は25日、浙江省台州市の造船業最大手・金港船業の破産を報じた。同社の倒産に先立って、同省ではすでに2軒の造船所が倒産している。また、大連市にある中韓提携の東方精工船舶も6月に破産を宣告しており、重慶市の数軒の造船所も受注の減少で年初から休業しているという。
造船大手の中国船舶工業の譚作鈞社長は、中国全土の造船所の半分が今後2、3年以内に倒産すると予測している。
また、太陽光発電産業の基地と呼ばれる浙江省開化県にある41社のうち、31社が稼働を停止している。米投資コンサルタント企業・マキシムグループが8月に発表した統計では、中国の太陽光発電業界の大手10社の負債累計が175億米ドルに達し、業界全体の負債率は70%強で、業界全体が経営難に陥っていると明らかにしている。
(翻訳編集・余靜)