太子党メンバー3人にメスか 薄煕来事件、追及拡大

2012/11/07 更新: 2012/11/07

【大紀元日本11月7日】中国共産党高級幹部の子弟グループ「太子党」の主要メンバー3人が薄煕来事件に絡んだとして、党当局の調査を受けている。香港紙アップル・デイリーが伝えた。3人は、劉少奇元国家主席の息子・劉源氏(61歳)、王震元国家副主席の息子・王軍氏(71歳)、薄一波元副首相の息子で薄煕来の弟・薄煕成氏(61歳)だという。

同報道によると、薄煕成氏はすでに行動の自由を剥奪されており、王軍氏と劉源氏には一定の自由があるものの、監視を受けている。この情報は温首相一族の蓄財報道が出された後に流れたもので、党指導部の「薄煕来事件」への追及がいっそう厳しいものになると見られる。

解放軍総後勤部の政治委員で上将である劉源氏はここ2年間、軍の内部で活発的な発言・行動を繰り返し、薄煕来氏への支持姿勢が目立っていた。両氏は親友で、薄煕来らの政変計画にも劉氏は深く関与していたと、香港誌・開放は5月号で報じていた。

在米の中国問題専門家・石蔵山氏は以前、「劉源氏の政治生命の行方から、薄案件の処理の方向性が見えてくる」との見解を示した。解放軍総後勤部トップへの昇進が有力視されていた劉氏は、10月25日に公表された同軍4大トップの新人事名簿に名を連ねることはなかった。薄案件の処理が深層に近付くにつれ、彼の盟友や裏幕の周永康氏と江沢民氏も浮かび上がり、いずれ責任追及されるとの見方が広がっている。

一方、薄煕成氏は兄薄煕来の北京の政界、経済界、学界における人脈関係のマネージャー的な存在。アップル・デイリーによれば、今年2月、重慶市元公安局長王立軍の米総領事館駆け込み事件後、薄煕成氏と劉源氏は事態の沈静化を図ろうと、王の「休暇式治療」を実現させていた。また4月、兄が失脚した後も、裏では復帰のために手を尽くしてきたという。 

三人の中、一番控え目の王軍氏は大手政府系コングロマリット「中信集団」の社長を務めていたが、2006年に引退して表舞台から退いていた。だが、在米の中国語情報サイト・博訊の10月30日の報道によると、今年3月から、劉源氏と王軍氏などの太子党メンバーは極秘会合を重ね、習近平氏と温首相らのスキャンダル情報を収集し、対策を練ってきたという。

 (翻訳編集・叶子)
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