米国籍目当ての産婦ホテル、強制閉鎖へ=カリフォルニア

2012/12/07 更新: 2012/12/07

【大紀元日本12月7日】米カリフォルニア州チノヒルズ市当局は3日、地元の中国人向け※「月子(ユエズ)ホテル」を法的に営業中止させたことを明らかにした。同ホテルの宿泊者は全員産婦で、出産期間を含めて1カ月間滞在後、赤ちゃんと帰国する。ホテル側は宿泊、食事を提供するほか、赤ちゃんの米国国籍の取得手続きをも行うという。

ロサンゼルス・タイムズによると、問題の「ホテル」は、丘の上に建てられた数軒の一戸建て住宅。経営者は中国国内で広告を出し、妊婦の米国での出産、産後休養、新生児の米国国籍取得などを含むツアーの宣伝をしている。ツアーの全費用は1万ドル(約82万円)を超えるという。

南カリフォルニア地区では中国人向けの「出産ツアー」が盛んだ。同様な施設が地区の電話帳の5ページも占めている。新生児が米国籍を取得できれば、大きくなった時に、米国への留学や家族の移民が容易に行うことができる。これはこの種のツアーが人気の理由だ。

米当局は、妊婦の入国は禁止しないが、詐欺の手段で査証などの取得は犯罪行為だと強調した。

※「坐月子(ズォーユエズ)」とは、出産後のお母さんがまる1カ月間何もせず、身体をゆっくり休めることをいい、中国人に馴染みの習慣。また、お母さんが1カ月間滞在しゆっくりできるホテル並みの施設が「月子センター」と呼ばれ、台湾では多く存在している。

(翻訳編集・余靜)
関連特集: