【大紀元日本12月29日】湖北省武漢市の製紙会社では数日前、従業員数千人が2日間続けて、大規模な抗議を展開した。
同市の晨鳴漢陽紙業の従業員はここ1カ月間、断続的な抗議を続けており、25日には大規模な集会に発展した。香港の人権団体・中国人権民主運動情報センターによると、同日朝から約3千人が集団抗議を始め、主要幹線道路の長江大橋や漢江橋を塞いだ。翌26日には約2千人が再び集まり、周辺の交通が一時麻痺した。
地元当局は千人規模の特殊警察隊と公安を出動させ、抗議者を追い払った。双方は一時、暴力的衝突を起こし、インターネット上では、約30人が負傷したとの情報も流れている。
香港紙・明報によると、同工場は経営状態の悪さから、すでに半年以上にわたり、2千人以上の従業員に給料を支払っていない。また、環境汚染などの問題で、当局に近々、閉鎖するよう命じられている。今後の就職を心配する従業員らは、会社側と地元当局に対応策を求めて、請願を続けてきた。
中国国内メディアの報道によると、労使双方はこれまでに4回の交渉を行ってきたが、合意には至らなかった。
英BBC放送(中国版)によると、警察当局は抗議事件の発生を認めたが、負傷者は出ていないと主張。また、26日午後3時ごろ、抗議は沈静化し交通は復旧したとしている。
(翻訳編集・叶子)