自走式大砲、2011年5月のロシア軍事パレード(Getty Images)
【大紀元日本2月15日】ロシア製兵器を独占的に輸出する国営企業「ロシア国防輸出社」のイサイキン社長は記者会見で13日、ロ中間の武器取引を拡大していると述べ、かつて問題となった中国側の違法コピーについて「そういった摩擦は一切ない」と良好な関係をアピールした。 米国の海外向け放送ボイス・オブ・アメリカ(VOA)が伝えた。
同社長は、双方は武器の共同開発、技術の譲渡などの分野で緊密に提携していると述べた。「関連のデータもこの状況を反映している」という。
同社は2012年のロシア武器輸出総額が全体で129億ドル(約1兆2000億円)と過去最高に上ったという。さらに165億ドル(1兆5300億円)相当の供給契約も締結され、全体を占める中国の割合は12%だという。
ロシアは最近、軍需産業関係者による売り込みを強化しており、中国とインドという二大市場については積極的にライセンス製造も認める方針を示している。
ロシアのメディアは、両国が2012年に入ってから少なくとも2件の大規模な販売契約を結んだと伝えている。Al-31F航空エンジン140基の提供を含む、総額13億ドル(120億円)にのぼる契約とみられる。
ただ、両国間では、中国によるロシア製兵器の違法コピーという問題を抱えていた。2010年、ロシアは戦闘機スホイ27が模倣されたとして、中国でのライセンス生産契約の破棄を検討していると報じられた。
この問題について、同社長は「現在、摩擦は一切ない」と関係が良好であることを強くアピールした。
(翻訳編集・叶子)