【大紀元日本2月16日】今年年初、中国広州の週刊紙・南方週末の記事が当局にすり替えられた騒ぎで、ひとりの女性が注目された。台湾出身で、中国を拠点に活動していたタレントの伊能静だ。
彼女は当時、自らのミニブログで南方週末を支持するコメントを書き込み、当局の肩を持つ政府系紙・環球時報を「番犬」と痛烈に批判。そんな彼女は「お茶を飲みに行くわ」と投稿してからしばらく姿を消した。そして、台湾に戻った、いや、戻されたことがその後の書き込みで判った。
この「お茶を飲みに(喝茶)」という隠語は数年前から使われており、もっぱら警察からのお誘いを指す。伊能静の「お茶を飲みに行くわ」は、警察から事情聴取を受ける事態となった、ということをフォロワーらに知らせているのだ。
さて、この「喝茶」とセットで使われる警察用語が今日紹介する流行語。
査水表
ドラマで、「査水表」の場面(スクリーンショット)
「水表」は水道メーターのことで、「査」は検針のこと。テレビドラマで警察が検針員を装って、容疑者にドアを開けさせたことがきっかけで、昨年から、「喝茶」と同じ意味で使用されるようになった。取り締まりの対象に「査水表」と称してドアを開けさせ、「喝茶」と称して連行する。ネットユーザーらはこの言葉を使って、他人の危うい書き込みに対し「これは査水表レベルだ」「査水表されるよ」と、お互いに注意を促すようにもなった。
「査水表」「喝茶」への対処手引きもネット上で拡散。ドアスコープだけでなく、相手の声がはっきり聞こえるような穴があったほうがいいことや(中国の扉は防犯のため分厚い)、録音機器やカメラを常に用意すること、普段から弁護士や弁護士事務所との繫がりをもち、ドアを開ける前に彼らに電話をすることなどがその内容となる。
ただ、この手引きを書いた人も、「査水表」されていないかと、コメント欄で心配されている。