【大紀元日本5月4日】英国バース大学に修士号取得のため留学中の26歳男性が、卒業に必要な点数が足りず教授を買収しようとしたため逮捕されていたことが明らかになった。4月23日に英紙ガーディアンなど英国メディアが報じた。犯人には懲役1年半の実刑判決が下っている。
被告・李ヤンは、父親が中国共産党幹部で裕福な家庭に生まれた。卒業論文では40点以上取得が合格ラインだったが、李被告は37点しか取ることができなかった。再度12000単語以上の論文を提出するか、留年するかが選択肢に残された。
「李は第三の選択を選んだ」と裁判で検事は述べた。当時、李は教授に対して「私は商売人なんです」と言い、教授の机に5000ポンド(約77万円)を置いた。そして「点数をくれればお金を受け取れます、2度とこんな真似はしませんから」と買収交渉を持ちかけた。教授が立ち去るように命じると、李はお金をしまいこんだ。そのとき偶然か否か、所持していた空気銃がポケットから落ちたという。教授は警察に通報し、李は逮捕された。
BBC放送によると、李はバース大学で学士取得後、イノベーション・テクノロジー経営学の修士課程を学んでいた。在学中も仕事をし、年3万6000ポンドの収入を得ていた。
この事件は、世界一多い中国人留学生と、受け入れる海外の教育機関との問題に焦点を当てている。しばしば、中国人留学生側は高額な入学金や学校寄付などで、入学や成績を不正を働こうとする。学校側はひとつの収入源として中国人留学生枠を設けている。
「中国では贈賄は一般的なことだ」と、裁判当時、李被告の弁護士は文化的相違を理由に減刑を求めていた。これについて、ボストンのサフォーク大学助教授シュエ・ヤン氏は「文化の違いが法律の責任を逃れる言い訳にはならないだろう」と、中国ポータルサイト・新浪でコメントした。
伝えられるところによると昨年、米国留学中の中国人が性的暴行事件を起こしたため、両親が渡米。被害者両親を贈賄し「文化の違い」を訴えて、告訴を取り下げさせたという。