中国からの有毒濃霧飛来を示すNASAの衛星写真 (ネット写真)
【大紀元日本5月15日】中国の有毒濃霧は太平洋を越えて米国西海岸のカリフォルニア州にたどり着いている。3月下旬以来、同州オーエンズヴァレー地区の大気中に含まれる微小粒子状物質PM2.5の濃度が急激に上昇したと報じられた。
米政府系放送局ラジオ・フリーチャイナ(RFA)は10日、北京と華北地域の有毒濃霧が、北半球の大気の流れに乗って、1万キロの太平洋を横断し、カリフォルニア州に上陸と報じた。この状況は、米航空宇宙局(NASA)のホームページで公開された衛星写真からも確認できるという。
米国の環境問題専門家は、「とても信じ難いことだが、紛れもない事実だ」と憂慮した。
カリフォルニア州は華僑の密集地域であり、彼らも関連のニュースに強い関心を抱いている。サンフランシスコのチャイナ・タウンに住む路平さんはRFAの取材に対し、「多くの米国人は中国は遠い国だから、自分とは無関係だと思っているが、現実はそうではない。だれもが(中国の)災いから逃られない。程度が違うだけだ」と語った。
北京出身の路さんは「昔も砂嵐はあったが、これほどひどい空気汚染はなかった」と話し、さらに「共産党政権は大気汚染の問題を重要視していない。彼らが気にかけるのは政権のことだけ。人の命などさほど大事ではない」と続けた。
2009年にも、サンフランシスコとモントレー海岸において、中国から流れてきた粉塵が観測された。ただ、濃度は今回より低いという。
(翻訳編集・叶子)