【大紀元日本5月20日】習近平総書記は昨年11月に中国共産党トップ就任以来、汚職幹部を一掃する姿勢を示し、「倹約令」を掲げた。自身は地方を視察した際、「一汁四菜」だけの質素な食事を取るなど政府や党の幹部にその「お手本」を示した。しかし、総書記のお手本だけで、幹部らはそう簡単には改心しないようだ。
時事週刊誌「瞭望」はこのほど、12の省・市の300人超の幹部にアンケート調査を行い、83%の幹部が今でも公務接待のほとんどが宴会だと答えたという。
取材を受けたある幹部は「人間関係維持のため」、「資金調達のため」と宴会が多いことの理由を話し、中には「数週間参加していないと、仲間はずれ感が強い」と話す幹部もおり、宴会はまだまだその役割を終えていないようだ。
なくてはならない宴会と政府の倹約令に板挟みになった幹部のために、様々な改良版「一汁四菜」が登場した。
「量より質」。料理の数は変わっていないが、ナマコ、フカヒレ、アワビなど海の幸に山の幸と贅を極めた「一汁四菜」に変身させた。
「見た目重視」の戦略に出ているところもある。一見、お皿の数は変わってないが、なぜかお皿がどれも通常より大きい。よく見ると、大きいお皿の中に小さいお皿が何枚も並べられている。
最後はラウンド戦で勝負する。テーブルにあるのは常に「一汁四菜」。食べたら料理を総入れ替えし、また別の「一汁四菜」を出す。これを繰り返していく。
倹約とかけ離れてしまった「一汁四菜」。安徽省のある幹部は匿名で「倹約令は各地でほぼ実行されていない」と同誌の取材に答えたという。
(翻訳編集・高遠)