女児性的暴行に抗議する中山大学(広州市)の女性教授(ネット写真)
【大紀元日本6月5日】小学校教師による女子児童性的暴行事件が相次ぎ明らかになる中、ユニークな方法で抗議し、話題を呼んでいる中国人女性活動家がこのほど、傷害容疑で身柄拘束された。インターネットでは「抗議への報復だ」という意見が殺到し、国内メディアも警察当局のやり方に疑問の目を向けている。
広西省に住む女性活動家・叶海燕さん(37歳)は最近、女子小学生らとホテルに泊まった小学校校長が勤めていた小学校の前で、「校長よ、ホテルに泊まるなら私と。小学生には手を出さないで」という内容のプラカードを持って抗議した。その写真がネットで広がり、瞬く間に中国全土で知れ渡った。叶さんを真似するネットユーザーも続出した。
3日後の5月30日、現地警察当局は人を切りつけたとして傷害の容疑で彼女の身柄を拘束した。
叶さんの代理弁護士によると、当日、正体不明の11人が彼女の自宅に進入し、彼女と娘に危害を加えようとした。危険を感じた彼女は調理包丁を振り回した。しかし相手にけがをさせることはなかったという。
一方、警察当局は3人が軽傷を負ったと主張し、凶器となる調理包丁を押収したとしている。
この事件について、ネット上では「叶さんの抗議行動への当局の報復だ」「仕掛けられた罠だ」などの内容の書き込みが殺到している。
叶さんが逮捕された翌31日、中山大学(広州市)の女性教授・艾暁明氏(60歳)が過激な行動で叶海燕さんを声援した。教授はインターネット掲示板で自分のセミヌード写真を公開し、体には「ホテルに泊まるなら私と。叶海燕さんを見逃して」とのメッセージを書いた。
北京の人気紙・新京報は2日の関連報道で、警察当局の対応を分析し、「不透明な部分が多すぎる」と指摘したうえ、「事実に基づき、法律に準じて公正に処理しなければならない」と、事件の詳細と確固たる証拠の開示を求めた。
人民日報の公式ミニブログ(微博)にも5月31日、同事件についての投稿があった。「抗議活動と身柄拘束に関連性があるのか」と質疑し、公正な調査と情報公開を求めた。
また、一部のネット情報によれば、正体不明者らが叶さんの自宅に押しかけた時、偶然にも、米国の海外向け放送ボイス・オブ・アメリカ(VOA)の記者が叶さんを電話取材している最中だったため、親子が襲われる現場を録音したという。