【大紀元日本6月6日】中国環境保護省は4日、『2012中国環境状況報告』を発表し、全国の環境状況は「依然厳しい」ことを認めた。
水資源について、全国の主要河川の3割が「汚染」または「重度汚染」されている。60の湖(ダム)のうち、プランクトンなどが過度に繁殖し、富栄養化しているものは25%を占める。また、198都市の4929ヶ所の地下水測定値において、「比較的悪い~極めて悪い」場所の割合は57.3%と半分を超えている。
全国9ヶ所ある主要な湾のうち、青島膠州湾、遼寧省遼東湾、福建省ビン江河口の水質は「悪い」となっており、渤海湾、長江河口、杭州湾、珠江河口の水質は「極めて悪い」となっている。水質が「悪い」や「極めて悪い」と判断された湾は9ヶ所中、7ヶ所である。
さらに大気の状況について、昨年発表された新『大気環境基準』によれば、325の都市の大気が基準に達しているのは4割。このなか、北京や上海、広州などの大都市を含む113の環境保護重点都市のうち、基準に達したのは23.9%にとどまっている。
報告書はさらに、農村部の環境汚染が深刻だと指摘。工業や鉱業、畜産業による汚染が進み、特に飲用水や地表水の汚染は予断を許さない状態だという。
一方、報告は大気汚染の指標となる微小粒子状物質PM2.5やPM10の濃度分布は公表していない。土壌汚染についても、今年2月に統計データを「国家機密」とし開示を拒んだ同省の方針から、今回も言及していない。
(翻訳編集・張凛音)