【大紀元日本9月6日】湖北省武漢市の飲用水源である府河で最近、魚の死骸が川面に大量に浮いているのが発生された。地方当局は、企業による汚染物質の違法排出が原因だと発表しながらも「飲用水の品質に影響がない」としている。
住民の話では魚の大量死は1日から長さ約40キロの範囲で確認された。死んだ魚が川面を覆い尽くし、2日の朝から川は異臭を放ち始めたという。
同省環境保護庁は4日、大量死の原因について、化学薬品工場「湖北双環科技有限公司」が川に汚染物質を大量に排出し、水質中のアンモニア濃度が安全基準を大幅に超えたためとしている。同庁の職員は国内メディアの取材に対して「重金属の含有量はとくに異常はないが、アンモニア濃度は安全基準の100倍以上」という内部調査のデータを明かした。
武漢市民の飲用水や生活用水に利用される府河。現地当局は「川には取水口を集中的に設置していないため、飲用水の品質には影響がない」とメディアの報道を通して水の安全宣告を発表した。
一部報道によると、現在400人体制で魚の死骸の回収作業が行われており、すでに100トンの死骸を回収したという。現場スタッフは「川の野生魚はほぼ全滅だろう」と無念を口にした。死んでいたのは主に鯉やライギョだと伝えられている。
当局は同工場に対して、一時操業停止と再発防止策の制定を命じた。周辺住民である漁業従事者は「川の魚が全部死んだのに、軽い罰則で済ませるのか」と当局の対応に不満をあらわにした。
中国ではしばしば人為的な自然環境への無配慮により、河川に大量の魚や動物の死骸が浮いていることがある。今年の春、伝染病何度で死亡した1万頭以上の豚が上海の川に投棄され、漂流した。
(翻訳編集・叶子)