【大紀元日本10月11日】 「中国は大国であるため、根本的な問題で命取りの過ちを犯してはならない」。中国の習近平国家主席は7日、インドネシアのバリ島で開かれたアジア太平洋経済協力(APEC)
会議での演説でこう述べた。フランスのRFIラジオはこの発言に関する様々な認識を伝えた。
「根本的な問題で命取りの過ち」について、習主席からの明確な説明はなかった。
RFIはまず、「外交というよりも、内政で中国の発展の方向に関連しているであろう」と指摘した。
また、習主席は8月19日、「宣伝思想工作の全国会議」でも、強硬姿勢の内部談話を発表した。この日は、1991年旧ソ連の崩壊を導いた共産党保守派の「8・19クーデター」の記念日。
RFIは、「習主席がこの日にこの談話を発表したのは、決して偶然ではないはず」とし、談話の内容は中間幹部まで内部通達されたと報じた。
中国社会科学院の院長が8日付の共産党の機関紙「人民日報」で発表した文章は、この談話の一部を引用した。
それによると、習主席は「イデオロギーの制御は党の最重要任務であり、その主導権、管理権、発言権をしっかりと支配しなくてはならない。そうでなければ、挽回できない歴史的な過ちを犯してしまう」と強調した。
習主席はこの談話で、「挽回できない歴史的な過ち」を繰り返したという。APECでの「根本的な問題で命取りの過ち」と同じ意味である、とRFIはみている。
9月はじめ、北京市共産党委員会の機関紙「北京日報」の報道も、談話のこの内容を引用した上、習主席は、90年代の旧ソ連と東欧の共産党政権の崩壊、最近の中東や北アフリカの大規模な民主化運動を教訓として取り上げたと伝えた。
(翻訳編集・叶子)