【大紀元日本11月29日】中国共産党機関紙・人民日報傘下の環球時報は28日付の評論記事で、米爆撃機が防空識別圏を通過したことについて、中国軍の反応が遅かったと批判した。
米国防省は米軍機が26日朝、中国が求める飛行計画の事前提出なしでこの空域を飛行したと発表した。 27日、中国国防省は「米軍機飛行中、中国空軍は、それを追跡し米軍機であることを適時確認した」とコメントし、戦闘機によるスクランブル(緊急発進)などの行動を起こさなかった。
翌日になってようやくコメントを出した国防省について、環球時報は「軍の遅い反応で国内から不満の声が上がっている。各国の報道と国内のネット利用者の反応を見ると、中国は不利な立場に立たされている」と軍を批判した。
さらに、米国防省が自ら軍機の飛行を公表したことについて、「挑発的」だとし、「(飛行は)米が中国に仕掛けてきた世論戦と心理戦」との見方を示した。
評論は「防空識別圏の運営は試練に耐えた」と一定の評価を下しながらも、「米の世論戦と心理戦に的確に反応せず、コメントも世論の期待に反して遅く、準備があるとは思えない」と軍の未熟さを指摘した。さらに、米の世論戦と心理戦に勝つため、「軍の対外宣伝部門を改革すべきだ」と提案した。
(翻訳編集・高遠)