5人の若い女性が哀願「父に自由を」=米人権公聴会

2013/12/07 更新: 2013/12/07

折しも、信念のために27年間獄中生活を送った自由の闘士マンデラ氏が死去した5日、ワシントンDCの議会議事堂で5人の若い中国系女性が、中国で投獄されているそれぞれの父親の釈放を求める公聴会を行った。5人の父親はいずれも信念のために不当に逮捕された「良心の囚人」である。

 耿格さん。父親の高智晟氏は中国で著名な人権弁護士。 

高智晟弁護士の娘・耿格さん(李莎/大紀元)

2006年、耿格さんが13歳の時、それまでの幸せな生活が一変した。父親の高智晟弁護士が連行され拘束された。「毎日6、7人の警察がうちに泊まり、母と弟と私を24時間監視していました。寝るときもトイレ行くときも。私と弟はパトカーで学校に通いました」

 「2008年9月、母が友人の助けで、学校にも通えなくなっていた私達を連れてアメリカに来ました。この自由な土地を踏みましたが、私には少しの喜びも感じませんでした。父への長年の心配と不安で私は押しつぶされ精神的に病みました。アメリカでの最初のクリスマスイブに、私は入院しました」

 

 「アメリカでの生活はもうすぐ5年になります。私は父の声を聞くこともできなければ、父の手紙も受け取れません。もっとも最近の消息は、今年1月におじさんが刑務所に行って父と面会した時のことです。しかし「何もしゃべるな」とおじさんは命じられていました。親族全員、おばあさんやおじいさん、三人のおばさんなどなど、みなブラックリストに入っています。パスポートの申請権利も有りません。もう8年です。父への迫害は終わっていないばかりでなく、すべての親族にまで広がっています」

 「アメリカという世界でもっとも自由な国で生活していますが、心の中はいつも辛くてたまりません。この自由は私と私の家族とは無縁だからです」

 「母は健康状態が悪く、苦しくてもこの家を支えています。私は学校に通っており、弟はまだ幼いです。このような私たちがどのようにして、巨大な国が私達の家庭に負わせた苦難に対抗すればいいでしょうか。アメリカ政府や国民が私達の無力な声に耳を傾け、行動してほしいと願っています。かつての笑いを取り戻し、一家団らんができ、私と弟の心を癒せるのは、もうあなた達しかいません」

 王暁丹さん。父親の王治文氏は元中国鉄道部のエンジニア。法輪功学習者。1999年7月20日に逮捕され今に至る。

 

王治文氏の娘・王暁丹さん(李莎/大紀元)

「父親のいない15年間はこんなにも大変…私が結婚した日に、父が座るはずの席に1本のバラを置きました。私はこのバラをずっと大切にしています。父と再会する日にこのバラを捧げたいのです。これまでもこれからも彼を信じ彼を支持すると伝えたい」

 暁丹さんは1本の磨かれた小枝を手にした。治文氏が獄中で磨き、2ヶ月前に面会した親戚などの手を転々とし、やっと暁丹さんのところに届いた。「この15年間、これは私が父からもらった唯一のものです」「ほかの4人は私よりずっと若い。彼女たちに私が耐えてきたものを経験してほしくありません」

 「親戚が面会に行き、食べ物を買ってあげたら、あっという間に平らげたそうです。もう一回買ったら、またあっという間に平らげました。刑務所の中ではあまり食べていないからでしょう」

 「刑務所に入れられたばかりの時は、ひどく拷問されました。10本の指の爪と肉の間に割竹を刺されました。骨が粉砕し歯も砕けました。睡眠も取らしてもらえなかった」

 「アメリカ政府に父を救い出すようお願いします。自由な国で人々がどのように生きているのかを父に知ってほしいです。砕けた歯を全部取り戻し、お肉を食べて、温かいお湯でシャワーをしてほしいです。散歩をし、本当の空はどんなに青いのかを見てほしいです」

 「数多くの法輪功学習者が受けた迫害はもみ消されています。しかし彼らが耐えてきた苦難は無駄ではないです。中国の人々、世界の人々が、彼らが守っているのはこの世の普遍的な価値であることを認識する日がきっと来ます」

 公聴会で耿格さんと王暁丹さんのほか、民主活動家の王炳章氏、彭明氏、劉賢斌氏の娘らもそれぞれ、父親が受けた迫害について証言した。

 

左から、彭明氏の娘・彭佳音さん、高智晟弁護士の娘・耿格さん、王炳章氏の娘・王天安さん、劉賢斌氏の娘・陳橋さん、王治文氏の娘・王暁丹さん(李莎/大紀元)

「これはアメリカ人が心に刻むべき重要な日で重要な時だ。人権、信仰の自由はもっとも大切であり、経済へのすべての考慮をはるかに超越している」。5人の発言を聞いたロバート・ピッテンジャー下院議員はこう語った。クリス・スミス下院議員(国際人権問題小委員長)は「中国共産党政権は人間の思想、体と魂を破壊している」と非難し、「オバマ大統領はあなた達の目を直視し、あなた達のストーリーに耳を傾ける必要がある」と強調した。国連の米議会代表のマーク・メドウズ議員は5人の話に心が打たれたと話し、「私はあなた達の味方だ。我々は力を尽くしてあなた達を助ける。近いうち、お父さんときっと再会できる」と力強いメッセージを送った。

(翻訳編集・張凛音)
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