【大紀元日本12月17日】中国全土にある石炭を燃やす工場からの排気ガスに含まれる汚染物の度合いが可視化された地図データが公開された。この地図は世界保健機構(WHO)のデータを元に環境団体グリーンピースが作成した。
グリーンピースの分析によると、2011年には計25万7000人がこの大気汚染により早期の死を迎えている。また地図データによると、石炭を燃料に使う10の工場がある北京では毎年1004人、上海では同種の22の工場が毎年4370人の早期の死を引き起こしているという。
この人数は大気汚染を要因とする死亡率の上昇を算出するWHOが公開した方法を適応している。大気汚染は呼吸疾患、心臓血管障害をもたらし、肺がんの要因となる。
グリーンピースが作成した地図データでは大気汚染濃度が可視化され、各地域ごとの分布がわかる。濃度の算出方法には石炭工場の稼働率や操業時間、規模や気象データが含まれる。
グリーンピースによると、山東、山西、河南、江蘇と内モンゴルなど汚染濃度の高い地方は、2011年は5年前と比較して3割以上多くの石炭を消費している。また山東、山西と内モンゴルだけで、中国全土の石炭生産量の3分の1を消費しているという。
(翻訳編集・佐渡 道世)