【大紀元日本2月4日】習近平体制が発足後、「ハエもトラも一掃する」を謳い文句に反腐敗運動を展開している。1月31日に始まる旧正月はお歳暮やお祝い金の名目で上司、有力者に贈賄する絶好のチャンス。幹部の腐敗を取り締まる中央紀律検査委員会(中紀委)は旧正月前、公費でお祝い金を贈ることも受け取ることも禁止とした。しかし、この措置に意外なところから苦情が出ている。
北京晩報によると、9歳の瑩瑩ちゃん(仮名)はお年玉が少ないとご機嫌斜めだという。昨年のお年玉もクラスの子より少なかったため、今年こそ「超えてやりたい」と思っていたが、親戚を除けばお年玉をくれる人が少なかったという。しかも、その少数の人からのお年玉でさえ受け取らないようにと父親に言われ、「たくさん損した。パパ、弁償して」とカンカンに怒った。
幹部である瑩瑩の父親は子どもへのお年玉で贈賄する人を防ぐため、旧正月前に家族へ「お年玉禁止令」を出した。
ある高校2年生は昨年、数千元のお年玉をもらい、3千元を親に上納しても手元にそれなりの金額が残った。しかし、今年は父親から受け取らないようと厳しく言われた。彼は「それなら、1日に100元のお小遣いをちょうだい」ととんでもない要求を出した。
子どもらの不満に市民は「子どもまで大人からお金をもらうのが当たり前だと思っている」、「腐敗は次の世代の心まで汚した」と嘆いた。
1月に行われた中紀委の会議で「すべての幹部を紀律検査部門の天網の中に」と強調した。2月2日にも、「中央中紀委の巡視制度を改善し、各地方、部門、企業をすべて監視対象とする」などの方針を打ち出されたが、すでに汚された子どもの心に効果があるのだろうか。
(翻訳編集・高遠)