【大紀元日本2月24日】朝鮮戦争で南北に離散した家族の再会事業が20日、3年4カ月ぶりに北朝鮮のクムガンサン(金剛山)で始まった。
60数年前の朝鮮戦争で南北が分断し、多くの北朝鮮人が韓国に逃げ込んだ。
今回の再会は2グループに分かれている。第1陣は20~22日に韓国側140人と北朝鮮側の178人、第2陣は23~25日に韓国側361人と北朝鮮側88人が参加する予定。
昨年秋、北朝鮮側が予定の再会スケジュールを一方的に中止した経緯がある。
今回も数週間前から、金正恩政権は、「24日からの米韓合同軍事演習行うなら、今回の再会計画を打ち切る」と強硬な姿勢をみせていた。
しかし先週の南北対話で、北朝鮮は最終的に譲歩した。
専門家は、「北朝鮮は韓国との関係改善を通して、外国の投資と援助を招致したい」とする北朝鮮側の狙いを読んだ。
ドイツ国際放送ドイチェ・ヴェレによると、再会事業に参加する北朝鮮人は選びぬかれた人たちであり、24時間の監視を受けている。「金正恩政権に忠誠であることは絶対条件だ」という。ある脱北者の証言では、「彼らは想定した質問の答えをしっかりと暗記し頭に叩き込む。万一のミスも許されないからだ」
この再会事業が北朝鮮に経済援助や、政治の譲歩を引き出す政治カードとして使われているのは、韓国側も分かっている。
第一回目の離散家族の再会は1985年に行われ、当時双方の約151人が参加した。
(翻訳編集・叶子)