【大紀元日本5月1日】新疆ウイグル自治区ウルムチ市の駅で4月30日、刃物を持った集団が通行人を切りつけた上、爆発物を爆破させ、3人が死亡、79人が負傷した。事件が起きたのは、習近平国家主席が同自治区を視察した最終日と重なったことから、習政権への挑戦状だとの見方も出ている。
国内メディアによると、爆発は同日午後7時(日本時間同8時)過ぎ、ウルムチ市南駅の出入り口付近で起きた。負傷した79人のうち、4人が重傷。犯行グループは刃物を振り回し通行人を次々と刺し、爆発物を炸裂させたという。当局は初動調査で、事件を「暴力的テロ襲撃」と断定している。
この日は、習氏が同自治区の初視察を終えたのと同じ日で、習氏が同日、ウルムチ市の幹部に、テロ活動の取り締まりを徹底するよう指示したばかりだった。
今回の事件を受け、習氏は「反暴力・テロ闘争は、一瞬たりとも緩めてはならない」と強調し、「断固たる措置」で、テロリストへの打撃を強める姿勢を示した。
一方、犯人グループの人数など事件についての詳細は報じられておらず、ネット上の書き込みも、午後9時半ごろまでにほとんど削除されている。
3月に雲南省の昆明駅で起きた無差別殺傷事件では、中国政府が新疆ウイグル自治区の独立勢力による「組織的テロ」としているが、大紀元が指導部の内情に詳しい消息筋から入手した情報では、犯人は江沢民一派の手先の武装警察。同派閥は習政権に窮地に追い込まれているなか、各地で混乱を起こし、新たな政変を企んでいるという。
一方、新疆ウイグル自治区は石油資源が豊富なことから、江一派の重鎮で石油閥のドンだった周永康氏の権力基盤の一つ。習主席の新疆視察のタイミングで起きた今回の事件は、江一派が習政権に突きつけた挑戦状である可能性もあると大紀元コラムニストの周暁輝氏は分析した。