【大紀元日本5月15日】中国政府のシンクタンク、社会科学院金融研究所がこのほど発表した「中国金融監管報告(2014)」によると、中国のシャドーバンキングの規模が27兆人民元(443兆円)に達し、銀行業全体の資産の19%を占めているという。
同報告は「シャドーバンキングの発展は合理性と革新性を持っているものの、中国金融システムの弊害を象徴している」と指摘した。
また、同研究所は13日にAFP通信に提供した文章で、最も危険なのはシャドーバンキングの規模ではなく、「中味」が問題だと説明した。「重大なリスクとなる部分や政府の監視・規制、発展の方向性とこれらに対応する改革策など各方面の問題と絡んでいる」とその複雑さを指摘したうえ、「シャドーバンキングが孕んでいるリスクが現れると、資金と融資市場を通じて銀行全体と実体経済に影響を及ぼし、金融危機を引き起こしかねない」と警鐘を鳴らした。
今年に入ってから、中国でシャドーバンキングが破たんし、デフォルト危機に陥った企業が相次いだ。
(翻訳編集・高遠)