中国を養えるか?世界食糧危機と中国発展を絡めた説 当局が反論

2014/05/23 更新: 2014/05/23

【大紀元日本5月23日】将来起こることが予想される世界的な食糧危機と中国の発展を絡めて問題視する説について、中国当局は最近、批判する声明を発表した。

批判の対象となる説を説いているのは環境保護活動家レスター・ブラウン氏。1995年に発表した著書「だれが中国を養うのか?」にて同氏は、中国は発展とともに食料需要が増加するものの、水不足土壌汚染により国内供給では賄えず、食料輸入大国として台頭する。これにより世界的な食糧危機を引き起こす、と指摘している。

ブラウン氏は2014年2月も環境情報サイトにて「世界は中国を養えるのか?」との記事を発表し、同様の警鐘を鳴らした。このことは中国政府の神経を逆なでし、この度の反論に繋がったとみられる。

中国の発展と世界的食糧危機を結びつける専門家は少なくない。食糧事情に詳しいダミアン・マー氏とウィリアム・アダムス氏は昨年「13億の中国人を養うために他国は腹を空かせる」と警告している。

中国当局は2月、ブラウン氏の指摘について公的に否定した。中国農業省報道官・畢美家は、中国の穀物消費の97%は国内生産によると述べた。「食糧安全保障の問題に関して、中国は世界に対して脅威ではなく、世界的な食糧安全保障への貢献を行っている」とも加えた。また中国は、既存の方針を続けるという。同省によると2013年、穀物の輸入量は国内流通量のわずか2.6%で、輸出量は4%に留まるという。

(翻訳編集・佐渡 道世)
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