河南省輝県の海抜約1750メートルの崖上に「郭亮村」(グォ・リョウ・ソン)という小さな村がある。
この村は輝県西北部から60キロ離れた太行山の山奥にある。赤い岩、碧色の樹、綺麗な空気であるが、交通の便が悪く、世外の村となっている。
昔、絶壁に彫られた「天梯」(天に通じるはしご)と呼ばれる720段の階段を、村民は生活物資の運搬などで「唯一の生活道」として頼りにしてきた。20世紀70年代、郭亮村の村民たちは電気のない状況のなか、簡単な工具だけで、岸壁に1200メートルのトンネルを作った。それにより郭亮村の2000年にわたる閉鎖的な歴史が終わった。
おそらく特殊な地形のためか、景観や生活風習は明、清時代のままだ。ここに暮らしている人々は俗界を離れた「桃源郷」で、自然に恵まれた絶景を楽しんでいる。
ここを訪れた、ある日本人は、エジプトのピラミッド、アレクサンドリアの大灯台など世界八大奇跡と並んで、郭亮村を「世界9番目の奇跡」と呼んだ。