ドイツ 米国に次ぐ世界第二の移民大国

2014/06/10 更新: 2014/06/10

【大紀元日本6月10日】民族アイデンティティが非常に強いドイツ人は自国が移民大国だと認めることに消極的である。しかし、データによるとドイツはカナダ、豪州を超え米国に次ぐ世界第二位の移民大国となった。

20年前であれば街で中国人がドイツ語を話していると、それを聞いたドイツ人は非常に驚いていた。しかし、今街でアジア人、黒人がドイツ語を話していても稀な事ではない。ドイツのテレビでは肌の色が違う司会者が多くおり、アジア出身のフィリップ•レスラー(Philipp Roesler)は前副首相だった。

移民の数が過去20年間で最高記録

ドイツ連邦統計局によると、ドイツへの移民は年々増加し、2013年は過去20年間で最高記録となった。昨年ドイツの移民の数は122万6000人に達し、一昨年より14万6000人増加し、13%上昇した。

移民の多くは欧州連合の諸外国からで、ポーランドが最も多い。そして、イタリア、スペインに続いて、クロアチア、ルーマニア、アジアからの移民も増えている。一方、ブルガリア、ハンガリー、ギリシャからの移民は減少の傾向にある。

ドイツはアメリカに次ぐ世界第二の移民大国

経済協力開発機構(OECD)は移住先で1年以上滞在可能な永住型の移民人口について、最新のデータを発表した。それによると,2012年のドイツの移民人口がいくつかの主要先進国を抜いて米国に次ぐ第二位に上昇した。

その調査によると,ドイツの永住型の移民人口は2012年に40万人に達し、前年比38%増である。2011年にその数は29万人で第5位、2009年は20万人で第8位だった。もちろん、ドイツの移民の数は世界第一位の米国には遥かに及ばない。

ドイツはいま移民先として大人気。移民の多くは就労で、ドイツの健全な社会保障制度も外国人にとって非常に魅力的である。また、出生率の低迷、専門家不足を補う為、ドイツは外国からの人材誘致を進め、移民政策を改正した。

移民は「ドイツ人」の概念を変えた

ガウク大統領はこのほどの帰化式典で演説し、「ドイツ人」という概念を再認識すべきと強調。移民を受け入れ、差別しないよう呼びかけた。

移民の知識や教養は十分ではないが、そのイメージ評価は総じて肯定的である。彼らは仕事を持ち、税金を納め、そして若年層が多く、ドイツ人よりも高い教育を受けた人が多い。「ドイツに活力を与えている」とも評価されている。

(翻訳・鈴木真弓、編集・叶子)
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