【大紀元日本7月30日】「中国中央銀行はベルギーを介して、およそ2000億ドルの米国債を新たに購入した」。米大手証券会社バンクオブアメリカ・メリルリンチのアナリストはこう述べた。
この見方の背景には、次の事実が存在している。
ベルギー政府保有分の米国債が2013年8月の1668億ドルから同国過去最高の3810億ドルに急増し、中国と日本に次ぎ、米国債債権国第3位に躍進した。
米ブルームバーグの27日付の報道は、外貨準備高が200億ドルしかないベルギーが短期間で2000億ドルもの米国債を購入したのは自国保有ではなく、他国から購入依頼を受けたと指摘、「その他国は中国政府である可能性がもっとも高い」とした。
バンクオブアメリカ・メリルリンチのグローバル金利・通貨責任者デービッド・ウー氏は電子メールで同社のインタビューに応じ、「ベルギーの数字に見合う外国プレーヤーは中国だけだ」と述べた。
ベルギーには各国の国債などの証券を決済できる国際決済機関ユーロクリア・バンク(Euroclear Bank SA)の本部が置かれている。そのため、中国の中央銀行がベルギーを通して米国債を購入するのは技術上可能である。
同バンクは詳細の公表を拒否しているが、スポークスマンは、上記の見方は「不合理ともいえない」とコメントした。
中国人民銀行(中央銀行)がドル買いを積極的に進めているのは人民元高を防ぐための為替介入だと専門家はみている。
米ブルームバーグの16日付の報道によると、中国の米国債保有額は前月比252億ドル増加の1兆3160億ドル。
この数値は2013年8月の1兆2681億ドルに比べて479億ドル増である。
(翻訳編集・叶子)