【大紀元日本9月4日】「もはや病んでいるよ」。1人のインターネットユーザーは呟いた。秋に入学や新学期を迎える中国では、いまだに50年前の「共産革命」を彷彿とさせるポスターで学生らを迎えている。時代遅れのポスターを、ユーザーたちは嘲笑した。
ポスターは赤と黒を基調に版画タッチで描かれたもの。厳しい顔の人民服を着た学生が拡声器や機関銃などを持ち、革命の重要性を訴える。右下には中国歴史上の知恵者の首が捨てられている。
「赤と専」(共産主義者と専門家になるように)とのスローガンは、毛沢東時代に誰にでも馴染みのある中国大学の核心的価値。 この用語は、毛沢東が1958年、武漢大学で講演を行った際、大学生に要求したことで、速やかに中国全土の大学に広がった。
中国政府系メディア・人民日報は1日、河南省の鄭州大学は入学を迎えた新一年生を「魅力的なポスターで歓迎した」と伝えた。また環球時報も「夏の終わりとともに高等学校は新入生を歓迎する喜ばしいポスターを作成した」「愛すべき過去を思い起こさせるポスターは、皆の目を輝かせる」と報じた。
「文化大革命は中国人にとって非常に辛い記憶。この恐ろしい歴史をどうやって喜ぶことが出来るんだ」とあるユーザーは呟いた。
ポスターには他にも、毛沢東思想や革命論について書かれた本が並ぶ本棚を注視する人々、雨風に打たれるような厳しい状況でも両親に心配かけないよう電話をするように促す、など毛沢東思想を全面に表したポスターが作成された。