【大紀元日本9月30日】18世紀の革命期フランス皇帝・ナポレオン1世の婚前契約書が9月下旬、パリのオークションで、43万7500ユーロ(約6037万円)で落札された。お相手ジョゼフィーヌさんとの婚前契約書を獲得したのは、パリの「手紙と手書き原稿美術館」。
ナポレオンは1796年3月9日、27歳のとき、6歳年上の未亡人で一男一女を持つジョゼフィーヌ・ド・ボアルネさんと結婚。当時、ナポレオンは経済力を持たない軍士官。お相手のジョゼフィーヌさんはエキゾチックな美貌の持ち主で貴族の娘だった。
この婚前契約書を起草したのは、ナポレオンを見下し結婚を猛反対したとされるジョゼフィーヌさんの代理人といわれている。「この未来の夫婦は共有財産を持たない。互いに相手の債務や担保融資に弁済責任を有しない」などと記載されていることから、2人が経済的に苦しい状況に置かれていたことが伺える。
その8年後にフランス皇帝に即位したナポレオン1世は就任式典で、この代理人を招いて見返したとの余談もある。
原本は夫婦それぞれ1部所有し、今回出品されたのは妻のもの。ナポレオンが所持していたものはフランス国立公文書館に保管されている。
このたびのオークションは、ジョゼフィーヌさんが生前、最後に住んだ城といわれるマルメゾン城で行われた。愛好家2千人以上が会場や電話で入札し、初値6万ユーロに対して最終落札価格は35万ユーロ(諸費用込で43万7500ユーロ)となった。
(翻訳編集・叶子)