【大紀元日本10月1日】中国の広東省は今年、過去10数年間で最悪のデング熱流行に見舞われている。同省衛生当局の最新報告によると、28日までに感染者数が1万1867人に達し、昨年同期比で17倍近く増加している。うち4人が死亡した。中国紙・南方週末などが伝えた。
感染拡大の勢いは衰えていない。同省は26日、デング熱感染者は新たに834人確認し、27日は777人、28日は更に1152人に増加。近隣の福建省や広西省、雲南省などでもデング熱感染を確認している。
広州市は今年6月に、初のデング熱の患者が発生している。9月22日までに、全省では5190人の感染者を確認した。一週間後、患者数は2倍近くの1万人を超えた。
デング熱は既に全省20都市まで蔓延している。そのうち広州市だけでも約1000人の感染が確認されている。広州市及び佛山市で4人が死亡した。ここ数年来初めての死亡症例だ。
広州市第八病院の院長によると、「例年9月頃から感染を確認するが、今年は6月に発生している。感染速度も非常に速い」と述べ、今年の爆発的な流行について具体的な原因は今のところ把握していないが、天気、気候など環境の変化に関係があるとの考えを示した。
デング熱は蚊が媒介して流行する。一般的に潜伏期間は2日から14日間で、5日から7日間で発症する。症状は発熱、頭痛、はしかに似た皮膚発疹などを起こす。
現在、まだデング熱に有効なワクチンは開発されていない。感染しないための方法は、蚊が発生する場所に近づかないこと、蚊よけスプレーの使用が挙げられている。
(翻訳編集・鈴木真弓)