【大紀元日本10月14日】中国貴州省三穂県で11日、数万人規模の抗議デモが起きた。当局は12日午後、武力排除を行い、学生1人が死亡、数十人が負傷、十数人が身柄を拘束されたとみられる。
大紀元時報が現地住民らに電話取材を行った。
その証言によると、7日に抗議デモが発生、11日から数万人規模に拡大、県内すべての企業、商業施設などがストライキを、一部の学生が授業ボイコットをはじめた。数千人の特殊部隊と武装警官隊、装甲車、ヘリコプターが出動し、12日、武力でデモ隊を退散させた。
デモの隊列 (ネット写真)
抗議の発端は、9月末ごろに決定した「同県と近隣二県を市に統合し、市庁舎を他県に置く」案だという。
県民側は、3年前からの約束事項と主張して、合併後の市庁舎を県内に設置することを求めている。また、設置をめぐっては、県のトップが不正を働き、県当局は破格な安値で土地を収用したなど県民を騙したと訴えている。
武力排除が行われた翌13日、県庁舎の前には依然として大勢の県民が集まり、特殊部隊と対峙した。県内主要箇所に警官隊と警察車両が配置され、ストライキは続いているという。
抗議デモを受け、上級政府は合併案の一時凍結を表明したが、県民側は「撤回するまで抗議をやめない」としている。
インターネットには負傷した市民の血まみれの写真が多数投稿された。
(翻訳編集・叶子)