【大紀元日本10月23日】カナダ議会外交委員会直轄の国際人権委員会は現地時間の21日、中国で法輪功学習者を対象とする組織ぐるみの臓器収奪に関する公聴会を開き、2人の証人が証言を行った。
ワシントンの「臓器強制摘出に反対する医師団(DAFOH)」代表のデーモン・ノート医師、米政府系シンクタンクの元研究員で中国問題専門家のイーサン・ガットマン氏が証言した。
ノート医師は、「1999年法輪功弾圧開始後、中国国内臓器移植が急増」「中国ネット上の臓器移植広告の『数週間以内に適合臓器を用意可能』などの文言」「矛盾だらけの当局の死刑囚臓器提供説」などの証拠資料を説明、提出し、刑務所などで収容中の学習者に対する臓器狩りは確実に起きていると報告した。
受刑者への臓器収奪にかかわったと名乗り出る中国人医療関係者や警官から、証言・証拠を収集したというガットマン氏は公聴会でその情報を開示し、「公安当局元幹部・王立軍受刑者と重慶市元トップ・薄煕来受刑者も、同学習者への臓器狩りに直接関与した。この組織ぐるみの犯罪はいまもなお進行中」と証言した。
公聴会終了後、カナダ前法務大臣、アーウィン・コトラー議員は「臓器狩りの証拠はもう十分に揃っている。もし阻止する行動をとらなければ、我々も共犯に等しい」と述べた。
また、スコット・リード(Scott Reid)議員や、ウェイン・マーストン(Wayne Marston)議員らは、「中国政府の臓器狩りを『事実ではない』と否定できなくなった。だれもが確固たる証拠に疑う余地がない」などと感想を述べた。
公聴会には、国会議員のほか、非政府組織の代表、政界関係者なども出席した。
議員たちは急きょ、翌22日午前、議会で臓器狩りに関する記者会見を開くと決めた。
弾圧される前に1億人の学習者がいたとされる中国伝統気功・法輪功。1999年7月、当時の江沢民国家主席が弾圧を発動し、15年間で大勢の学習者が収容施設で死亡したとされている(法輪功情報サイト「明慧網」)。