【大紀元日本12月1日】ニュージーランドを訪問した習近平中国国家主席は、迫害の停止を訴える現地法輪功学習者に手を振り、笑みを浮かべたという。複数の現地法輪功学習者がメディアの取材に答えた。共産党の厳しい弾圧政策の下での主席の行為は想定外で、法輪功学習者を驚かせた。
「江沢民に処罰を」「強制的な臓器奪取を停止」こう書かれた横断幕を目にし、主席は何を思ったのだろうか。今月19~21日に習主席はオーストラリアを訪問した。21日、南オークランドのカラッカ農場を訪問することを知った現地法輪功学習者数十人は地元警察の許可を得て、横断幕を広げて習主席が姿を現すのを待った。
習主席を乗せた車が道路を横切る時、習主席は法輪功の集団に手を振ったと、抗議活動に参加したロン・ジンさんは話す。ロンさんはそれに答えるように大声で「法輪功は素晴らしい、江沢民に法の裁きを」と叫んだ。
法輪功の迫害状況を伝える情報サイト「明慧ネット」によると、学習者の周囲には、在中国公館から指示を受けたとみられる華人留学生らが集まり、トラブルを起こそうとするなど学習者の訴えを妨げようとした。
ロンさんらは「法輪功を迫害する元凶、江澤民、曾慶紅、羅幹、劉京、周永康に法的裁きを」「法輪功学習者からの強制臓器奪取の停止を」などと記された横断幕を掲げていた。「習主席には見えたはずだ」とロンさんは話す。
国会が置かれる首都ウェリントンでも、習主席が法輪功に対して、手を振る仕草を見せていたことが、現地法輪功学習者の取材から明らかになっている。
20日の習主席訪問時、国会周辺は、警察や報道陣など数百人もの人々で混み合っていた。抗議活動に参加した法輪功学習者トウさんと娘は、訴えが目につくように、混雑から300メートルほど離れた道路に位置していた。
習主席が乗車しているとみられる車に遭遇し「法輪功は素晴らしい」と叫んだ。すると習主席はトウさんへ手を振り、笑みを浮かべたという。隣席していた彭麗緩夫人も同様の仕草を見せたと、トウさんは話す。「習主席が私たちに手を振っているのが、はっきりと見えた。私も思わず手を振った」という。
中国伝統気功法・法輪功は1999年から当時の江沢民政権の指示により弾圧対象となっている。明慧ネットの独自統計によると、迫害により死亡した法輪功学習者は数千人に達する。また医師からなる国際人権組織「臓器の強制摘出に反対する医師会(Doctors Against Forced Organ Harvesting、DAFOH)」によると、強制収容所に収容され、臓器移植のために臓器を強制奪取され死亡した法輪功学習者は、数万人に及ぶという。