【大紀元日本12月25日】もはや韓国の定着文化ともいえる美容整形手術は、新富裕層の中国人旅行客をターゲットに積極的にビジネス展開されている。韓国政府も後押して「整形手術ツアー」も多く企画され、チャイナ・マネー獲得を図っている。
首都ソウルの繁華街・江南(カンナム)地区には整形外科クリニックが軒を並べる。中国語の看板も目立ち、多くの店では中国語話者が通訳サービスを提供する。
美容整形手術は中国では割高で、安全性や衛生面は韓国が優れていると認知されている。女性客が中心で、二重まぶたなど小さな手術から大掛かりな全身整形など様々だ。持ち込まれるスターの写真は、中国人気女優ファン・ビンビンが多いという。
韓国政府も引き込みに積極的だ。韓国政府機関の観光局医療旅行部キム・スージン代表は「中国人旅行客を医療サービス目的の観光客に変えられれば、滞在時間や期間を長く出来る」と、米ニューヨーク・タイムズの取材に答えた。
韓国政府は2014年、医療観光産業の宣伝支援のために約4.2億円の予算を組んだ。2013年の医療サービス目的の外国人観光客は21万人で、中国人が21%と最多。政府は2020年までに「整形手術ツアー」など医療目的の旅行者100万人を目指し、中国人をターゲットにしている。
二重まぶた手術は平均10万円程度。整形手術ツアーに参加する中国人は一人あたり約100万円を落としていく。ソウルで美容整形クリニックを営むキム・エンサム医師は「中国人患者のほうが、韓国人よりも多い」と同紙に話した。
韓国の美容整形手術市場は年間で約5600億で、世界同市場の4分の1を占めると伝えられている。中国メディアの一財網は11月23日、中国人に人気の韓国美容整形をビジネスチャンスと見て、中国大手不動産企業が韓国美容整形クリニックを買収したと伝えた。