周永康氏、徐才厚氏ら江沢民グループの重要人物が相次ぎ失脚する中、動向が注目されている江沢民元国家主席(88)が海南省の観光地・東山嶺を訪れた。しかし、この動きを伝えた記事はインターネットに掲載された後、まもなく削除された。
海南東山嶺は3日、微信(WeChat)の公式アカウントで、江元主席が家族と東山嶺に登ったと写真付きで投稿した。羅保銘同省党委書記も同行した。写真は、支えられながら歩いている江氏の姿を収めた。訪れた日時についての言及はなかった。
東山嶺は、海南省の東海岸に位置し、三つの峰を連ねてそびえている。面積は10平方キロメートル、海抜184メートル。それほど高くないが、中国には捲土重来を意味する「東山再起」という言葉があるため、縁起が良いとされている。
新浪や捜狐などの大手ポータルサイトは3日、東山嶺の投稿を引用し報じたが、まもなく記事を削除した。和訊網、鳳凰網、騰訊は掲載からわずか1時間後に削除した。その後、財経網も記事を取り下げた。
相次ぐ記事削除の背後に、英BBCは記事で、周永康氏など江沢民氏に抜擢された高官が立て続けに摘発されている中、江氏の動向が伝えられれば様々な憶測を招く恐れがあるからだと指摘する。
東山嶺が関連部門の許可を得ずに無断で江沢民氏の来訪を公にした可能性が高いと英BBCは分析した。そのため、政府系メディアは転載せず、ネットメディアは削除を命じられた可能性が高いという。
(翻訳編集・王君宜)