【大紀元日本1月19日】曾慶紅元国家副主席の姪・曾宝宝氏が創業者で、現在も執行役員を務めている不動産開発会社「花様年集団」の複数の不動産プロジェクトが、当局から販売停止措置を受けていることが分かった。今回の措置は曾慶紅一族の汚職問題に関連している可能性があり、「元国家副主席を下ろすための布陣」という見方が強まっている。
広東省深セン市当局は15日、同社の4つの大型不動産プロジェクトの販売中止を発表した。明確な理由に触れていない。これを受け、香港市場に上場する同社の株価の終値は4.65%下落した。曾宝宝氏は同社の筆頭株主(保有株57.53%)でもある。
同社は同日夜、「問題となった物件の所有権は2013年までにすでに他社に譲渡した」との声明を発表し、同社と無関係であることを強調した。曾宝宝氏自身はコメントを出していない。
今回の措置で叔父の曾慶紅氏降ろしが現実味を帯びてきた。曾慶紅氏は周永康氏とともに、江沢民派の中心メンバーである。同派の重鎮が軒並み失脚するなか、同氏に捜査が及ぶのは時間の問題とみられている。
昨年7月、前最高指導部メンバーの周永康氏失脚直後、香港メディアは曾宝宝氏への取調べが始まったと報じた。翌月の同社株主総会に重要幹部の曾宝宝氏が姿を見せなかったことから、憶測はさらに広がった。
香港政論誌「争鳴」の昨年9月号は、「中国当局の調査によると、曾慶紅一族の国内外の総資産は200億元(3800億円)を超える」と報道した。さらに昨年12月、党中央紀律検査委員会の匿名関係者からの情報として、「曾慶紅氏は再三、習近平体制の汚職撲滅運動を阻止し、周永康氏の処分に反対している」と報じ、習指導部は今後、曾氏を追及するだろうと分析していた。
(翻訳編集・叶子)