【大紀元日本4月17日】国際的ハッカー集団「アノニマス」は最近、161の中国政府系サイトシステムに侵入し、5千ものアカウント情報を漏えいさせたと公表した。このサイバー攻撃は、香港で民主化運動に参加した活動家を支える同集団の活動の延長とみられている。
「アノミマスは中国へ矛先を向けた。これまでに中国の多くの政府サイトに侵入した」と、宣伝役のAnonHQは今月14日、公式ツイッターアカウントで伝えた。アノミマスは、2014年10月から続いた香港民主化デモでは、同政府サイトのサイバー攻撃など「民主化の援助」を目的とした活動を行った。
「アノニマス」の組織性は非常に緩く、烏合の衆と例えられるが、一方で世界中の個人が大規模サイバー攻撃に簡単に参加することができ、膨大な集団活動に発展する。活動に積極的なメンバーはオンライン上で呼びかけて、全体のサイバー攻撃の誘導役を担う。これまでに米企業や米連邦捜査局(FBI)、北朝鮮政府や軍の内部情報に侵入し、公開した。最近では、過激派組織イスラム国へ宣戦布告した。
ハッカーは、ツイッターやハッカー集団などが利用する情報交換サイトPastebin.comで攻撃を告知した。「数人のハクティビスト(ハッキング活動家)は中国政府に逮捕され、迫害されている」「5人の活動家が混沌とする中国で逮捕された。このような(ハッキング)抗議は、最も平和的手段の1つだ」「すべての市民には、意見する権利がなければならない」と記した。
攻撃されたと見られる中国政府のサイトの多くはページが削除されるなどして、アクセスできなくなった。ハッカーが活動を続けるかどうかは不明。
AnonHQは、中国の次は内戦が続くシリアに標的を定めると予告した。「この活動の理由は、中国の抗議者を支えることだ。しかし、これらのハッカーは、中国に留まらない。『シリアのウェブサイトを攻撃しろ』という命令もある」と述べた。